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堂郁 《童話》 アンソロジー

堂郁 《童話》 アンソロジー 「Children's Story Books」
堂郁 《童話》 アンソロジー 「Children's Story Books (仮)」

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りか

Author:りか
好きな作家(敬称略)
有川浩、小野不由美、荻原規子、茅田砂胡、雪乃紗衣、他。
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持ってるマンガの半分くらいは白泉社コミックスです。
小説もマンガもアニメも映画もドラマも。
ハマッたら最後、何でも語ります!(笑)

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郁のお見舞い(転院後)2

今回の図書館SSは 「郁のお見舞い(転院後)2」 です。
時期は、堂上が基地の近くの指定病院に転院して来て
しばらく経った頃です。


「郁のお見舞い(転院後)2」


堂上が基地の近くの指定病院に転院して来て以来、郁は時間の
許す限りお見舞いに来るようにしていた。

病院では、医師も看護師も職員も感じが良く、廊下ですれ違ったり
すると、みんな気さくに挨拶してくれる。

郁もにこやかに挨拶を返していたが、ひとつ気になることがあった。

ある看護師が1人だけ 「あら、笠原さん、こんにちわ」 と、郁の名前を
呼んで挨拶するのだ。

彼女に自分で名乗った覚えはないし、この病院で自分の名前を
知っているのは堂上だけだと思われる。

しかし、堂上が看護師1人だけに自分の名前を教えるのも
ヘンな話だ。

不思議に思っていた郁だが、大したことではないのであまり気には
していなかった。

それで何となく堂上には訊きそびれていた。

そして、あるときやっとその看護師がいつも堂上の検温に来ていた
看護師だと気が付いた。


 ***


ある日、いつものように堂上の病室に向かおうとして、廊下で件の
看護師と行き会った。

彼女はふんわりとした優しい感じの人で...柴崎よりも身長が
低かった。

明るく挨拶されて郁も挨拶を返したが、思わず足を止めた。

 「あの...」

 「はい?」

郁はその優しい笑顔に引き込まれるように尋ねてしまった。

 「堂上きょ...えと、堂上さんとお知り合いなんですか?」

『堂上教官』 などという呼び方は図書隊でないと通用しないと思い、
言い直した。

 「あら、私のことお聞き及びですか?」

 「えっ、ええ」

本当は、堂上には何も訊いても話してもいないのだが、つい肯定の
返事をしてしまった。

 「私、堂上さんには前にとてもお世話になったんですよ。2年振り
  くらいかしら。 ここで再会出来て、本当に嬉しくて」

にこにこと話す彼女に、郁は少しだけ引きつった笑みを浮かべた。

意図してやったつもりでは無かったのだが、結果的にカマをかけた
ようになってしまった。

話しかけなきゃ良かったな...

後悔しても後の祭りである。


 ***


コンコン。

堂上の病室のドアをノックすると 「どうぞ」 の声。

郁が顔をのぞかせると堂上はいつものように笑顔で迎えてくれた。

ベッドの脇の椅子に座って、今日有ったことを話す。

いつもと変わりないように見えて、堂上は郁の視線が自分の顔を
微妙に避けているのに気が付いた。

 「お前、今日何か変じゃないか?」

 「えっ...別にいつも通りですよ」

と言いつつも、郁は堂上から目を逸らす。

 「ちょっと、こっち向け」

そう言うと、堂上は郁の両肩に手を置くと自分の方に向かせた。

俯いていた郁は、やっと顔を上げた。

 「堂上教官の今の彼女はあたしですよね?」

 「何だ?その 『今の』 って?」

堂上は怪訝な顔をした。

 「いつも検温に来る看護師さん。堂上教官の昔の彼女じゃ
  ないんですか?」

 「はぁ?」

 「彼女、堂上教官に前、お世話になってここで再会出来て
  嬉しいって言ってましたよ。
  別に昔の彼女が今そばに居たって、あたし気にしないのに」

一息に言い切った。

口では 「気にしない」 と言いつつも、郁は涙が滲み出て来るのを
堪えるのに必死だった。

 「ただ、堂上教官から聞きたかったです」

そう言い置くと、郁は椅子から立ち上がった。

すぐにでも踵を返そうとする郁の手を、間一髪で堂上が掴んだ。

 「ちょっと待て!お前、勘違いしてるぞ!」

 「してませんっ。彼女から直接聞きましたっ!」

郁は俯いたまま、堂上の掴んだ手を振り払おうとしたが
しっかりと掴まれた手は簡単には振りほどけない。

 「彼女の言ってる 『堂上』 は、俺じゃないっ!
  俺のお袋のことだっ!」

 「えっ!」

郁が半べそ顔を上げて堂上を見た。

 「頼むからっ! 俺の話を落ち着いて聞いてくれ」

郁を椅子に座らせると、堂上は掴んでいた郁の手にもう一方の
手も重ねた。

 「お前に話したことなかったか? 俺の母親が看護師だってこと」

以前、玄田が病院から抜け出して来たときに小牧から聞いた
ことがあった。

彼女、この病院に勤める前はお袋と同じ病院に勤めていたんだと。

それで俺がここに転院してきた日にお袋も来ていて、2年ぶりに
再会したそうだ。

 「もう、俺そっちのけで二人で盛り上がってた」

 「あの人、若く見えるけど旦那も子どもも居るぞ」

 「大体、2年前って言ったらお前もう入隊してるだろうが。
  2年前の俺に彼女が居たか?」

むくれた顔で畳み掛けられた。

 「俺にはお前がいるのに、何でそんなこと思うんだ?」

 「そっ、それは...」

 『 あたしの方が好きだから 』 なんて、癪だから絶対言いたくない。

 「あの、手、離しても大丈夫です。もう、逃げませんから」

けれど、堂上は不機嫌ヅラのまま郁の手を放さない。

 「俺がお前の手を握っていたいだけだ」

郁は真っ赤になって俯いた。

そして、蚊の泣くような小さな声で 「ごめんなさい」 と呟いた。

堂上は安心したようにため息をつくと、郁を抱き寄せた。

 「これ以上脅かすな。俺の心臓が保たない」

耳元で囁かれて、郁はその赤くなった顔を隠すように堂上の胸に
埋めた。


 ***


郁が帰ってしばらくしてからのこと。

堂上の病室に件の看護師の彼女が居た。

彼女は堂上に体温計を渡しながらすまなそうに言った。

 「今日、何だか私のせいで笠原さんに誤解させちゃったみたいで」

何で知っているのかと、問い掛けの視線に

 「ごめんなさい。ドアの外で聞いちゃいました。だって、お二人とも
  声が大きいんですもの」

肩を竦めた彼女は、すみませんでしたと頭を下げた。

 「いや、あれが勝手に勘違いしたんだから。気にしないで下さい」

そう答えた堂上に、彼女は悪戯っぽく言った。

 「堂上さんの息子さんの彼女だと思うと、何だか勝手に親近感
  持っちゃって」

そしてニコリと笑った。

 「実は前から、笠原さんとお話してみたかったんですよね」

 「? 何でですか?」

何でって...

彼女は苦笑混じりに答えた。

日本に住んでて当麻事件を知らない人が一体どれくらい居ると
思ってます?

 「しかも、ここをどこだと思ってるんですか? 図書隊の指定病院
  ですよ。図書隊員で入院しているのは堂上さんだけじゃ無いん
  ですからね?」

情報源は一杯有ります。

 「みんな、笠原さんに興味津々なんですよ?」

一体、どんなウワサが立ってんだ...と堂上はため息をついた。

 「それでなくても、モデルみたいなコが毎日のように病室に通い
  詰めているんですから」

目立ってますよ。笠原さん。

笑い含みに言われて、ふと先日郁が感心したように言っていた
ことを思い出した。


 「堂上教官、この病院って感じが良いですよね。看護師さんや
  職員の人だけでなく、お医者さんまで、向こうの方からスゴク
  愛想よく挨拶してくれるんですよ」


 「まあ最も、笠原さんは自分が注目されているってこと、全然
  気が付いていないようですけどね」


翌日、堂上の病室を訪れた郁が部屋に入るなり
「お前、キレイな格好で来るなと言っただろう」 と仏頂面で言われ、
郁は目を白黒させる事となった。


 ☆ 「郁に嫉妬されて、慌てふためく教官」 を見てみたいとの
    リクエストにお応えしましたーーー!
    遠村 笑さんにお捧げしますvvv


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コメント

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おもしろかったです!
郁ならそんな勘違いしそう。
そしてみんなに愛されてる郁、うらやましい!!

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