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堂郁 《童話》 アンソロジー

堂郁 《童話》 アンソロジー 「Children's Story Books」
堂郁 《童話》 アンソロジー 「Children's Story Books (仮)」

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りか

Author:りか
好きな作家(敬称略)
有川浩、小野不由美、荻原規子、茅田砂胡、雪乃紗衣、他。
好きなマンガ
持ってるマンガの半分くらいは白泉社コミックスです。
小説もマンガもアニメも映画もドラマも。
ハマッたら最後、何でも語ります!(笑)

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ジュエル・ボックス 恋人Ver.2

今回の図書館SSは 「ジュエル・ボックス 恋人Ver.2」 です。

時期は 「別冊Ⅰ」 のラスト辺り。
堂郁がケンカ真っ最中の頃です。


ジュエル・ボックス 恋人Ver.2


その夜、柴崎から堂上に電話が入った。

 「笠原がつぶれました。寝オチしてますんで回収に来て下さい」

今夜、郁は柴崎たち同期の女子隊員たちと呑みに行ったらしい。

「らしい」 というのは、本人から聞いたわけではないからだ。

郁と部屋を借りる件で冷戦状態になってしばらく経つ。

最近は事務的な会話しか交わしていなかった。


 ***


堂上が指定された店に行くと柴崎が店先で待っていた。

 「堂上教官、こっちです」

奥の座敷に案内されると、郁が座布団の上で丸くなって眠っていた。

堂上はため息を一つつくと、柴崎の手を借りて郁を負ぶった。

 「すみません。いつもは女子で呑むときにはセーブさせているん
  ですけど」

柴崎がニヤニヤ笑う。

 「笠原がのろけみたいな泣きを入れるもんだから、みんなが
  つぶしてやれって悪ノリしちゃって」

堂上が何とも言えないような複雑な顔をした。

柴崎の手が伸びて、堂上の背中で眠っている郁の頭を撫でた。

 「それに、コイツも今日は酔っ払いたかったみたいで」

堂上は言外に自分とのことが原因だと言われたような気がして、
思わず苦笑した。

 「すまんな。世話を掛けた」

 「いいえ。どういたしまして」

堂上が振り向くと、柴崎は先ほどまで浮かべていたニヤニヤ笑い
ではなく、優しい笑顔で郁を見ていた。


郁を背負った堂上と柴崎が店を出ると、少し離れたところから
複数の女性の声が聞こえた。

振り返ると郁の同期たちが並んでいる。

せーのっ!

 「「「堂上 "教官"、お疲れさまですっ!」」」

『教官』 のところが強調されていた。

堂上が怪訝な顔をすると、キャーっと歓声を上げながら笑う。

 「柴崎、お店の場所知ってるよね?」

 「先に行ってるわよー」

同期たちは柴崎に手を振ると、賑やかに騒ぎながら歩き去って行く。

それを見送った柴崎が、堂上に軽く頭を下げた。

 「すみません。みんな酔っ払ってて」

 「いや、いい」

 「それでなくても、笠原にあてられて」

 「こいつ、何を言ったんだ?」

 「大したことは言ってませんよ? 起きてるときはね」

柴崎が意味深に笑う。

 「笠原が寝言を言うの、ご存知ですよね?」

 「ああ」

勿論、知っている。

 「そんでコイツが寝言で返事をするのもご存知ですよね?」

 「ああ」

...知っている。

 「寝てんのに律儀に返事するもんだから、みんな面白がっちゃって」

一体、お前はナニを言わされたんだ?

そんな堂上の心情が顔に出ていたのか、柴崎がまた笑う。

 「堂上教官は知らない方が良いですよ」

そしておどけたように敬礼をすると

 「寮監には連絡を入れておきましたから、あとよろしくお願い
  します」

そう言って堂上と郁を残し、柴崎は二次会へ向かった。


 ***


...どうじょうきょうかん。

 「ん? 起きたのか?」

返事はない。

肩越しに郁の顔を窺うが、やはり眠っている。

こんな風に甘く、自分を呼ぶ郁は久しぶりだ。

郁の寝顔を眺めながら、堂上はふとあることを思い付いた。

けれどそれをするには良心が咎める。

悶々としながらしばらく歩いたが、結局堂上はその誘惑に逆らえ
なかった。

今なら。

今訊いたなら、郁は本心を答えてくれるかも知れない。

堂上が正面を向いたままボソリと呟いた。

 「お前、俺のことまだ怒ってんのか?」

郁の返事を期待してしばらく待ったが返事はなく、それはもう堂上が
諦めた頃に聞こえた。


...もう、怒ってません。ただ恥ずかしいだけ...

だからあたしのこと、嫌いにならないで。

おねがい、もう少し待ってて。


 「分かった。待ってる」


堂上がそう言うと、郁は気持ち良さそうに堂上の肩に頬ずりをした。

思わず、足が止まった。

肩越しに窺うと、郁は安心したような笑顔で眠っていた。


 ***


寮に着き、寮監室に寄ると女子寮の寮監に声を掛ける。

年配の女性寮監が笑いながら出て来た。

 「堂上一正、ご苦労さま。柴崎さんから連絡来てるから」

寮監が郁と柴崎の部屋の鍵を差し出した。

 「え、一緒に来てくれるんじゃ...」

 「何言ってんの。今更」

寮監がケラケラ笑った。

堂上がつぶれた郁を背負って女子寮の部屋まで運ぶのは、もう
郁が特殊部隊に入隊直後からなので、女子隊員の誰も気にも
留めない。

そして、郁と堂上が付き合っていることを知らない寮生はいない。

まさに、今更だ。

 「...分かりました」

そう言うと、堂上は鍵を受け取って二人の部屋に郁を運んだ。

ベッドに転がし込んで、一息つく。

いつもならここで柴崎に後を任せるのだが、今日は居ない。

堂上は郁が風邪を引かないようにと布団を掛けてやった。

布団を郁の肩まで引き上げたとき、目尻に涙が溜まっているのに
気が付いた。

思わず、その水滴を唇で吸い取る。

そしてそのまま顔を滑らせて自分のそれを郁の唇に重ねた。

やがて唇と離すと、眠る郁の耳元で囁いた。

 「いつまでも、待ってるから」

でももう、そのあとは待たないからな。

覚悟しておけよ。

堂上はそっと扉を閉めた。


鍵を返しに寮監室に寄ると、鍵を受け取りながら寮監が言った。

 「ケンカしてるって聞いてたから心配してたけど、大丈夫みたいね」

驚く堂上に寮監は豪快に笑った。

 「私がいつからここの寮監をやってると思ってるの?」

そして堂上から受け取った鍵を顔の横にかざして振る。

 「信頼してるからね?」

にっこり笑う寮監に先ほどの自分の所業を思い出してしまい、
居たたまれず目を逸らした堂上だった。


 ☆ 今回、どんなタイトルにしようか迷ったんですが、
   「ポエマーどじょ」 「郁の寝言」 「おんぶ」
   この3つが揃ったらやっぱ 「ジュエル・ボックス」 だろうと。(笑)


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