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堂郁 《童話》 アンソロジー

堂郁 《童話》 アンソロジー 「Children's Story Books」
堂郁 《童話》 アンソロジー 「Children's Story Books (仮)」

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りか

Author:りか
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有川浩、小野不由美、荻原規子、茅田砂胡、雪乃紗衣、他。
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小説もマンガもアニメも映画もドラマも。
ハマッたら最後、何でも語ります!(笑)

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堂上篤について 進藤より

今回の図書館SSは 「堂上篤について 進藤より」 です。
時期は 「堂郁の結婚式の前日」 です。

もうね、タイトルを付けるセンスがナイのは諦めました。(笑)


堂上篤について 進藤より


その日の進藤班は館内警備のローテーションで、事務室に戻ると
私服姿の郁が来ていた。

 「何だお前? 今日から休みだろ? 明日結婚する花嫁がこんな
  トコに来て何やってんだ?」

進藤の声に郁が勢い良く振り返った。

 「あっ、進藤三監、お疲れさまですっ!」

笑顔で敬礼をする。

 「そうなんですけど、今日はあちこちに挨拶に回ってまして」

 「堂上は?」

郁が隊長室のドアに目を向けた。

 「まだ隊長室です。何でも "堂上班長" に話が有るそうで」

 「そうか」

応じた進藤が、それはそうと...と話を変えた。

 「明日の準備はもう良いのか?」

郁が進藤に向き直った。

 「はい。出来る準備は全て終わってますから大丈夫です」

堂上と郁はすでに先週、既婚者用の官舎への引っ越しを
終えている。

 「明日はどうぞよろしくお願いします」

郁が進藤に頭を下げた。

 「おう。喜んで出席させて貰う」

披露宴に出席する進藤は、笑って郁の頭をポンと叩いた。

すると郁は、はにかんだようにふわりと微笑んだ。


 ***


明日、堂上と笠原が結婚する。

進藤は、噛みつき合ってばかりいた郁の入隊当時の二人を
思い出していた。

郁の "面接" は、入隊時にはすでに幹部と特殊部隊では有名な
話だった。

そして教育訓練期間中の見計らいの件で、郁の 「王子様」 は
基地中に名を馳せた。

そんな中、必死で箝口令を敷きまくる堂上に、隊の誰もが笑いを
堪えるしかなかった。

その後、よりにもよって郁が堂上の教育隊に配属されたときには
正直、気の毒と思う前に "面白い" と思ってしまったのは本人には
言えない話だ。

案の定、堂上の郁に対する私情入りまくりのシゴキを見て、又
苦笑した。

大体、堂上が郁のことを何とも思っていなければ王子様の正体が
自分だとバレても何も支障はないわけで、箝口令を敷いた時点で
すでに堂上の心情は透けていた。

事有るごとに衝突していた二人だが、堂上がどんなにシゴキを
課そうと、郁を大事に思っている空気はやはり本人にも伝わる
もので、郁が堂上に懐いていくのは自然なことに思えた。

呑み会にしても、堂上が酒に弱い郁を心配していつも気に掛けて
いるのを隊の連中はとっくに気付いていた。

 「おーい、堂上。 笠原がオチたぞ」

そう声を掛けられても、堂上はいつもすぐには立たない。

今持っているグラスを飲み干して、それからいかにもしぶしぶと
いった態で立ち上がる。

けれど、その声を無視して立たないなんてことは絶対に無い。

堂上がカクテルを飲んでいる郁をいつも目の端に入れているのは、
見ていればすぐに分かる。

まるでオチた郁の面倒を見るタイミングを計っているかのように。

何しろ、特殊部隊の呑み会だ。

その中盤ともなれば、誰がどこで呑んでいるかなんてもう混沌の
中だ。

そんな中、堂上はいつもとんでもないトコロで寝入っている郁を
探して視線を巡らす。

本人、さり気なくやってるつもりのようだかバレバレだ。

そして毎度、当然のように寝オチした郁を負ぶって帰る。

あの頑なさを見ていると堂上自身が認めることは無さそうだが、
周囲には丸分かりだ。

まあ、堂上のフクザツな男心が分からないでもない。

査問という剛の者とて参ってしまうような拷問を耐え抜いたのは、
ひとえにその少女の為であっただろうに、その肝心の少女に自分の
顔を綺麗サッパリ忘れ去られていたのだから。

そんな二人が当麻事件を切っ掛けに付き合いだしたときには、
隊の全員が祝福した。

その祝福の仕方は、堂上にとって迷惑千万だったかも知れなかった
けれど。

そして明日、二人は結婚する。

ちょっと前までケンカしていたようなのに、何がどう話が転んだの
かは知らないが、めでたいことに変わりは無い。

意地っ張りの弟とゲンキ娘が結ばれる。

その二人の幸せを、隊の誰もが願っていた。


 ***


堂上が隊長室から出て来て郁に声を掛けた。

 「郁、待たせたな」

事務室のあちこちからピュッと口笛が聞こえる。

 「ほほう。"郁" ねえ」

隊長室の開け放たれたドアの前で玄田がにやにや笑いながら
言った。

これまで、仲間達の前で堂上が郁を名前で呼ぶことは稀だった。

本当にほんの数回、とっさのときに思わず 「郁!」 と叫んだ
くらいだ。

今は休暇中だからか、私服だからか、はたまた結婚式の前日
だからか。

堂上は隊のみんなの前でとても自然に郁を名前で呼んだ。

事務室中からのにやにや笑いの視線に、堂上は今気付いたように
口元に手をやった。

 「ああ、すみません」

あまりにもサラリと言われたので、誰も何も言えなくなった。

 「次、行くぞ」

 「はーい」

堂上が事務室のドアを引き開け、ドアノブに手を掛けたまま
ついっと郁に視線を流した。

その視線を受けた郁が、堂上の側をスルリとすり抜けるように
事務室から外に出て行く。

それじゃ、と堂上が仲間達に軽く会釈をすると、パタンとドアを
閉めた。

二人が去った後の事務室に、何ともいえない微妙な沈黙が漂った。

 「あいつら、寮ではいつも "ああ" だったのか?」

閉まったドアに向かって、既婚で官舎住まいの先輩隊員が誰に
ともなく問うた。

 「まあ、そうだな...」

寮住まいの隊員の大多数が頷く。

そのとき口火を切ったのは、頷いた独身隊員のひとりだった。

 「なあ、ああもしれっと 『すみません』 とか言われるとなんか
  ムカつかね?」

 「そうだな。長々とケンカしてたときには、こっちに散々気を
  揉ませといてな」

 「せっかく、明日の結婚式には大人しくしといてやろうと話して
  いたのに」

事務室中の視線が玄田に集まった。

 「隊長?」

トムのような引き笑いで進藤が玄田を促した。

それを受け、軽く頷いた玄田が不敵に笑った。

 「まあ、明日の結婚式は笠原に恨まれない程度に祝福してやろう」

かくして、明日の堂上の運命は決まった。


 ☆「ジュエル・ボックス」 の頃の堂上サンを他の人はどんな風に
   見てたのかなーって、思いましてvvv
   あとは堂上サンの 「結婚式トラウマ」 発生の大元ですね。(笑)
   

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楽しく読ませていただいてます

初めてまして
三十路乳児、幼児持ち主婦です
最近トキメキ求めて図書館戦争にはまり、こちらでララネタバレやらを楽しく読ませていただいてます
もー、素晴らしい愛情と、文才溢れたネタバレ&SSS
(SS、 SSSてなんの略なんでしょう?
ほぼ、二通り読んで、この話が一番好きだなと
これからも新作楽しみにしてます
頑張って下さい

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