図書館戦争アニメ

『図書館戦争』公式サイト

堂郁 《童話》 アンソロジー

堂郁 《童話》 アンソロジー 「Children's Story Books」
堂郁 《童話》 アンソロジー 「Children's Story Books (仮)」

カテゴリー

プロフィール

りか

Author:りか
好きな作家(敬称略)
有川浩、小野不由美、荻原規子、茅田砂胡、雪乃紗衣、他。
好きなマンガ
持ってるマンガの半分くらいは白泉社コミックスです。
小説もマンガもアニメも映画もドラマも。
ハマッたら最後、何でも語ります!(笑)

最近の記事

Twitter

月別アーカイブ

FC2カウンター

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

メールアドレス rikapengin2010@yahoo.co.jp

リンク

ペンギンウォークバナー

ペンギンウォークバナー
よろしかったらお使い下さいなvvv

りかの本棚

リンク

当ブログは二次創作サイト様に限り、 リンク・アンリンクフリーです。
有川サーチ

太陽

文庫部屋

cachette

love.love.library

堂郁デート 10 結婚1年編 2

もうもう、すんごく久しぶりの図書館SSになっちゃいましたー(笑)

今回は 「堂郁デート 10 結婚1年編 2」 です。
時期はやっぱ 「別冊Ⅱ」 の 「昔の話を聞かせて」 辺りになります。

ここんとこ忙しくて、ゆっくり妄想に浸るヒマも無かったのですが
やっと G.W.のおかげでSSを更新できて良かったですvvv


堂郁デート 10 結婚1年編 2


郁の教官としての任務が終わり、教え子達がそれぞれに配属され、
やっと肩の荷を降ろした初夏の頃。

堂上夫妻は公休に二人揃って外出し、帰宅の途についていた。

 「この時間でも大分明るくなって来ましたね」

 「ああ、日が長くなったな」

完全にリラックスムードで、二人は街をのんびり歩いていた。

ふと、郁の足が止まった。

 「あっ!篤さん。あそこに寄っても良いですか?」

郁が指差したのは、バス停の前にあるドラッグストアだった。

そのとき、堂上が返事をする前に何かが郁にぶつかった。

 「っととと!」

それは郁の目線の下。

視線を下に向けると、郁が思わず抱きとめたのは上品な雰囲気の
老婦人だった。

 「大丈夫ですか?」

郁の問い掛けに頷きながらも、その老婦人は駆け出そうとする。

 「一体、どうしたんですか?」

 「あのバスにバッグを忘れてしまってっ!あの中には亡くなった
  夫から貰った大事なものがっ!」

必死の様子の老婦人の視線を辿って二人が振り返ると、バスが
走り去るところだった。

堂上が宥めるように声を掛ける。

 「大丈夫ですよ。ナンバーを覚えましたから。バス会社に電話
  すれば...」

そこで言葉が途切れた。

今の今まで傍に居た郁がいない。

まさかっ!

堂上が再び振り返ると、裸足でバスを追って走る郁の背中が
見えた。

ひとつ、ため息と落として苦笑する。

 「もう、大丈夫ですよ」

そして立ち上がり、郁が脱ぎ捨てて行ったミュールを拾った。

 「あれが本気で追いかけて、つかまらないものは有りませんから」

こわばっていた老婦人の緊張が緩んだ。

 「彼女は恋人でいらっしゃる?」

 「妻です」

即答した堂上に、老婦人の顔がほころんだ。

 「もしかして、貴方も彼女につかまった?」

 「...まあ、そんなところです」


出逢いはお互い、一目惚れに近かったと思う。

こっちは名前も知らない女子高生の顔を忘れたことは無かったが、
あちらはこっちの顔など全く覚えていなかった。

けれど、5年。 

郁はただひたすらに一度逢ったきりの背中を追いかけて、追いかけて、
追いかけて。

そして今...郁は堂上の傍らに居る。


堂上が老婦人をバス停のベンチに座らせると、目の端に信号待ちで
止まったバスに乗り込む郁の姿が見えた。


 ***


 「どうぞ、お気をつけてー」

郁は何度も頭を下げながら去る老婦人に手を振って見送った。

老婦人が完全に見えなくなってから、堂上が隣の郁をちらりと見た。

 「お前、ちょっとそこに座れ」

堂上が指差したのはバス停のベンチ。

 「足。そのままじゃ帰れないだろう」

アスファルトの道路を裸足で走ったのだ。無傷なハズがない。

 「消毒液と薬を買ってくるから、そこに座って待ってろ」

そう言うと堂上は郁にミュールを手渡し、ドラッグストアに入って
行った。


「ギャ――――ッ!!!」

ベンチに座った郁の前に跪いた堂上が、郁の足の裏に遠慮なく
消毒液を掛けると、思わず郁の喉から悲鳴が上がった。

 「アホウ!まるで襲われたような悲鳴を上げるなっ!」

郁は思わず足を振り上げようをしたが、足首はがっちり掴まれて
いる。

 「すっ、すみません。つい...」

郁が肩を縮めた。

 「脚はお前の武器なんだろう?」

郁の足の裏には大きな傷は無かったが、小さな切り傷が無数に
出来ていた。

薬を塗ったあと、せっせと包帯を巻いている堂上が郁の顔を
見ないで言う。

 「だったらちゃんと大事にしろ」

 「はい...」

ふいに堂上が顔を上げた。

 「お前、何笑ってんだ?」

 「ええっ!あたし、笑ってましたか?」

 「ああ」

郁が両手で頬を押さえた。

 「篤さんって、あたしのこと分かってくれてんだなーって思って」

 「ばか。当たり前だ!」

堂上が苦笑して、郁の頭を軽く叩いた。

さてと。

堂上は立ち上がると、郁に 「どれが良いか?」 と尋ねた。

 「? どれって何がですか?」

 「お前、今日はもう歩かない方が良い」

不審げな郁に、堂上がニヤリと笑った。

 「"おんぶ" と "荷物担ぎ" と "お姫様抱っこ" 好きなのを
  選ばせてやる」

 「なっ、何ですか!その選択肢はっ!」

ここからではタクシーに乗るには近すぎる。

究極の三択だ。

 「あたし、歩けますから」

そう言って郁がミュールを履こうとしたが、ぐるぐる巻きの包帯の
せいで足が入らない。

 「謀りましたね?」

郁が上目遣いで堂上を睨んだ。

 「何のことだ?」

しれっと返事をした堂上だが、その顔は笑いを堪えているのが
アリアリだ。

 「えっと、肩を貸して貰えれば」

郁が足掻くように言ったが、即座に 「却下」 と返される。

 「俺は "お姫様抱っこ" でも構わないが?」

ぐっと詰まった郁が、観念したように呟いた。

 「出来れば、おんぶにして下さい...」

顔を赤くした郁の前に、堂上は吹き出した顔を隠すかのように
背中を差し出した。


 ***


 「お前が考えるより先に動いてしまうのは性分だって分かってるが、
  少しは心配するこっちの身にもなれ」

 「...ごめんなさい」

郁はしおたれた声で謝った。

 「分かれば良い」

そうは言っても、郁が郁である限りこういうことはこの先も有るだろう。

けれど、心配する自分の存在が少しでもブレーキになれば...


辺りはすでに暗くなっているが、人通りは結構多い。

 「え~ん。やっぱ恥ずかしいです。歩くから降ろして」

 「ダメだ」

堂上はにべも無い。

 「大体、今更だろ。俺が今まで寝オチしたお前を、何度寮まで
  運んだと思ってんだ」

 「そっ、それはそうですけど...」

コレを言われると郁には一言も無い。

 「そんなに恥ずかしいんなら、寝たフリでもしておけ」

もう言い返す言葉を失くした郁が、恨みがましく言った。

 「...もしかして、コレっておしおきですか?」

 「これくらいでおしおきとは、お前も甘いな」

堂上がふふんと笑った。

 「家に帰ったら覚悟しておくんだな」

ああ、余計なこと言わなきゃ良かった...と、心底後悔した
郁だった。


 ☆ 我ながら 「ジュエル・ボックス」 からこっち "おんぶ" ネタに
    付いてるなーって思います。(笑)


スポンサーサイト

<< 拍手 | ホーム | 拍手 >>


コメント

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

 BLOG TOP