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堂郁 《童話》 アンソロジー

堂郁 《童話》 アンソロジー 「Children's Story Books」
堂郁 《童話》 アンソロジー 「Children's Story Books (仮)」

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小説もマンガもアニメも映画もドラマも。
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この手の中で

今回のSSは 「塩の街」 です!

と言いますのも、こないだカイヤナイトの紗乃さんから
とってもステキな 「塩の街」 のSSを頂きましてvvv

まあ、それに触発されて書いちゃったという...(笑)
(なんて分かりやすい)(笑)

ホントはね~

コメントで頂いた 「秋庭 Ver.」 のつもりで書き始めたの
ですが、結局、全然 "対" になりませんでした。(涙)

そんで、せめてタイトルだけでも "対" っぽくして
みたんですが (内容に) 合ってるかちょっと心配デスv

この手の中で


 「秋庭って結構 "来るもの拒まず 去るもの追わず" だよネ」

そんなことを入江に言われたのは高校時代だったか。

正に、秋庭が入江との付かず離れずの付き合いが続いているのは
入江が秋庭に付きまとっているからに他ならない。

実際、女に対してもそうだ。

とっつきにくさは確かにマイナス要因だったが、その長身と容姿は
女たちには魅力的に映ったようだ。

けれど、秋庭には女性に対する気遣いというものの持ち合わせが
無かったので、付き合っても長続きはしなかった。

勝手に追いかけて来て、勝手に失望して、勝手に離れて行く。

離れて行く彼女を引き止めたことは一度も無かった。

そしてそれを苦にすることも無かった。

他人に執着の持てない自分は一生こんなふうに生きていくと
思っていた。


そんなある日、それはいきなりやって来た。

禍々しい、白い結晶。

あれと人が塩になる塩害が無関係なんて有り得ない。

なんせ、あの結晶の飛来と塩害は同時に始まったのだから。

結晶への各地総攻撃を上に具申したが却下された。

確かにあれを壊せば塩害が収まるという保障は無かった。

けれど、ただ手をこまねいているよりははるかにマシだ。

自衛隊が、災害救助のプロが、今動かずしていつ動く。

必死に訴えたが通じなかった。

そして秋庭は除隊届けを出し、自衛隊から姿を消した。


真奈を助けたのは、ほんの偶然に過ぎなかった。

暴徒と化した奴らに襲われたのは真奈だけでは無かったはずだ。

たまたま自分がその場面に遭遇した。

このまま見過ごしたら寝覚めが悪いと思った。

他人に興味が無くてもそれくらいの義侠心は有る。

そのときは、本当にそれだけだった。


 「もう帰れるところがないんです」

家はどこだと訊くと、その少女はそう答えた。

 「じゃあ、俺のところに来るか?」

今のいままで男達に襲われ掛けていた少女だ。

断るかと思った。

断るなら、それならそれで良いとも思っていた。

そんな秋庭の意に反して、少女はしっかりと頷いた。

今にして思えば、あのときの自分には下心は全く無かった。

少女が自分に着いて来たのは、それが伝わったのかも知れない。


 ***


二人で暮らし始めて1ヶ月も経つと、お互いの性格も間合いも
分かって来る。

そんなある日、真奈が猫を拾って来た。

痩せてろくに歩けないその猫がもう長くないだろうことは、誰が
見ても明らかだった。

そうして、その日が来た。

真奈は動かなくなった猫を膝に抱いて、ただ静かに声を殺して
泣いていた。

かすかに震えるその小さな肩を見ているうちに、ふと、真奈が
抱いている猫と一緒に消えてしまうような気がした。

その存在を確かめるように、思わず真奈を抱き寄せた。

真奈は力なく秋庭に抱きしめられたまま体を預けて来た。

なだめるように背中をなでると、目を閉じた。

そしてそのまま眠ってしまった。

真奈は猫の看病でここ数日ろくに眠っていなかった。

秋庭は猫を真奈の膝から下ろすと、そっと抱き上げてベッドに
運んだ。

真奈をベッドに寝かせると、睫毛に涙が溜まっているのに
気が付いた。

親指ですくい取り、そのまま頬に張り付いていた髪をかき上げて
やる。

枕元から立ち上がり、部屋の電気を消して真奈が起きないように
静かにドアを閉めた。

このときはまだ 「保護者」 の建前を守っていられた。


 ***


世界が変わり、そして二人の関係も変わった。

秋庭と真奈のために並びで開放されていた二つの部屋は、自然と
ひとつになっていた。

そして、世界が変わったあの日からしばらく経った頃。

秋庭に伊丹駐屯地へ異動の辞令が降りた。

その夜、秋庭はそのことを真奈に伝えた。

そして...


 「塩を見ないでくれ」

そう言った秋庭に真奈は目を瞠った。

 「あの...それってどういう..」

訝しげな真奈に、秋庭は真顔で言った。

 「俺が恐いから見ないでくれ」

真奈は笑って頷いた。

 「はい。分かりました。あたし、秋庭さんが良いと言うまで塩は
  見ません」

こんな果てしなく不自由を強いる難しい要求を、あまりにあっさりと
承諾した真奈に、今度は秋庭の方がうろたえた。

 「おい。本当に良いのか?それがどんなことか分かって
  いるのか?」

日本中から塩が除去されるのはいつになるのか、今の時点では
全く分からない。

それなのに 「知らない場所に行くときはずっと目を塞いでいろ」 と
言っているのだ。秋庭は。

真奈は首を傾げて

 「分かってますよ? 秋庭さんがあたしのこと、すごく大事に思って
  くれてるってこと」

そして、えへへと照れ笑いを浮かべた。

 「あたし、秋庭さんに手が届いたことは夢じゃなかったのかなって
  思ってたか...」

言い終わる前に抱きしめられていた。

そして唇が重ねられる。

初めてのキスは奪うように強引だった。

けれど、2度目のキスはまるで壊れ物を扱うように優しかった。

 「俺はもう、お前の "保護者" じゃないからな」

真奈を手放した秋庭が仏頂面で言った。

真奈は思わず

 「"保護者" じゃないなら、何ですか?」

と訊きたい衝動に駆られたが、それは結局訊けずじまいだった。


 ***


秋庭と真奈がいよいよ西へと旅立つ日。

立川駐屯地の人々は秋庭と真奈との別れを惜しんでくれた。

やっと左頬の絆創膏が取れたこの駐屯地の指令は、秋庭との
距離を十分に取った場所で 「またね」 と笑って手をひらめかせた。

秋庭は当然のように、思いっきりの不機嫌ヅラでそっぽを向いた。

そんな二人を見ていた真奈がくすりと笑いを漏らす。

見送りは最後に野坂夫妻が残った。

感極まった真奈が由美に抱きついて泣き出してしまった。

 「大丈夫! 又、必ず会えるから」

由美の言葉でようやっと笑顔を見せた真奈に、秋庭のほっとした
気配が感じられ、野坂夫妻は目配せし合ってこっそり微笑み合った。


 「真奈、そろそろ」

秋庭が呼ぶと、真奈が振り返りニコリと笑って頷いた。

秋庭の手に有った白い包帯が真奈の両目に巻かれる。

まるで宝物を扱うかのように包帯はそっと巻かれ、そんな優しい
巻き方に反して、結び目はきつくきつく結ばれた。

その様子を見ていた正がおずおずと声を掛けた。

 「あっ、あの、秋庭二尉。塩ならもうそこまでしなくても...つっ!」

正の言葉は途中でブチ切られた。

由美が正の足を思いっきり踏んづけたのだ。

鈍い夫を見上げて睨み付ける。

 「バカね!そんなこと、秋庭二尉だって分かってるのよっ!」

それでもそうしないではいられない秋庭の心情を、由美は理解
していた。

苦笑した秋庭が真奈をジープの助手席に乗せた。

そうして二人は野坂夫妻に見送られ、西へと旅立って行った。


 ***


その出会いは、少年にとって運命だった。

あの日あのとき。

偶然通りかかったジープの前に 『乗せてください』 と大書きした
スケッチブックを持って飛び出さなければ。

夢を叶えることは出来なかったと、少年だった青年は今も
信じている。


 ***


何の障害物も無い国道を走っていたジープが、急ブレーキを
掛けて止まった。

秋庭はいつも、目隠しされている真奈に負担を掛けないように
そっと車を停車させる。

シートベルトのお陰で前のめりになっただけで済んだ真奈が
秋庭の方を振り返った。

 「悪い、真奈。大丈夫か?」

真奈が何か言うより早く秋庭が言った。

 「大丈夫です...でも、どうしたんですか?」

 「ガキが道路に飛び出して来た」

秋庭が自分のシートベルトを外す気配がして、運転席のドアが
開けられた。

真奈は思わずすがるような声を上げていた。

 「あっ、あたしは大丈夫ですからっ!」

だから、あんまり怒らないであげて。

そんな真奈の言葉にならない声に、分かってるというように秋庭は
真奈の手を軽く握った。

そして、心配そうに見上げる真奈の頭を軽く叩くと、秋庭は車から
降りて急ブレーキの元凶の方へと歩んで行った。

これが秋庭と真奈の、そしてノブオ少年の 「旅のはじまり」。


 ☆ 何だか、秋庭サンで "ジュエル・ボックス" やっちゃった
    ような。(笑)

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コメント

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始めまして(^^)
私も有川浩作品が大好きで、塩の街も大好きな作品のひとつでその世界観をそのままにみごとな作品で、読んでいてとても面白かったですo(^▽^)o
是非、海の底のssも読んでみたいです(#^.^#)

うはぁぁぁ~~っ!///
甘甘ですね~´∀`*
秋庭さんも堂上さんもいつまでもベタアマでしょうねww
塩の町やっと図書館に戻ってきてました;やっと読めて読んだあとは叫びたくなりました^p^←
図書館にある有川さんの本をひたすら読んでますw
次は空を読み終えてきますw
海の方は見つからないので、軽い財布がもっと軽くなりそうです~∀~;www

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