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堂郁 《童話》 アンソロジー

堂郁 《童話》 アンソロジー 「Children's Story Books」
堂郁 《童話》 アンソロジー 「Children's Story Books (仮)」

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有川浩、小野不由美、荻原規子、茅田砂胡、雪乃紗衣、他。
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小説もマンガもアニメも映画もドラマも。
ハマッたら最後、何でも語ります!(笑)

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堂上郁について 堂上篤より

今回の図書館SSは 「堂上郁について 堂上篤より」 です。

時期は 「別冊Ⅱ」 のあと、手塚と柴崎の結婚式が終わって
しばらく経った頃です。


堂上郁について 堂上篤より


その日、課業が終わった郁と手塚はそれぞれ自席で日報を
書いていた。

 「ねえ、手塚?」

ふと手を止めた郁が、何気なく手塚に声を掛けた。

 「ん、何だ?」

手塚が目を上げて郁を見る。

 「あんたさー、柴崎に何て言ってプロポーズしたの?」

 「...何をいきなり」

面食らった手塚が郁の顔を見直した。

 「いやね。 こないだ柴崎とお昼を一緒に食べたときにそんな
  話になってー」

郁が手に持っていたペンをくるくる回して見せる。

 「何でかさー。柴崎がこの件に関しては口が重いのよねー」

それはそうだろうと手塚は思った。


 『 結婚は早めにしちゃおうねー 』

 『 あ、ああ......』


何とも微妙なプロポーズだ。

"結婚" という言葉を先に出したのは柴崎だったが、付き合いを
申し込んだのは自分だ。

そして最初から柴崎を "公然と守れる立場" を望んでもいた。

だから手塚は、気持ちの上では自分の方からプロポーズしたと
思っている。

しかしこの複雑な心情を他人に説明するのは至難の業だ。

しかも手塚は口が上手くない。

 「で、どうなのよ?」

郁が楽しそうに返事を催促する。

手塚は内心、舌打ちした。

...ったく。 何やってんだ! 麻子のヤツ。

こんな単純なの、お前ならいつもの口車で丸め込んでしまえた
だろうに。

そんな思いが顔に出てしまったのか、郁が手塚を睨んだ。

 「あっ!あんた。今 『 こんな単純なヤツ、適当にごまかせば
  良かったのに 』 とか思ったでしょ!」

 「俺、お前に読まれるほど顔に出てたか?」

それが肯定の意味だと分からないほど郁も鈍くはない。

ふくれっ面になりかけた郁だったが、ふっと何かを思いついたように
にんまりと笑った。

 「手塚、あんた知らないんでしょ? 柴崎ってね、すごく口が上手い
  けどあんたが絡むとごまかしたりしないんだよ?」

 「え...」

手塚が目を瞠った。

 「"あの" 柴崎がっ! ことあんたに関しては直球なんだからねー」

完全に意表を突かれた。

顔に血が上って来るのが分かった。

事務室のあちこちから口笛が聞こえる。

 「あっ、 赤くなった!」

サラリと言われた郁のセリフに、手塚はとうとう机に突っ伏した。

事務室中にニヤニヤ笑いが広がっている。

 「...堂上一正、こいつを何とかして下さい」

突っ伏したまま唸るように言った手塚に、堂上が苦笑した。

 「笠原、それくらいにしといてやれ」

郁は首を傾げたが、とりあえずは素直に 「はぁーい」 と返事をした。


 ***


その晩のこと。 

堂上がリビングのソファに座って新聞を読んでいると、郁が
ちょこんと隣に座った。

 「ねえねえ、篤さん」

 「ん?」

郁が堂上の肩に手を掛ける。

 「あたしと結婚しようって決めたのはいつ?」

堂上が読んでいた新聞から目を上げた。

 「何だ? 今度はこっちにお鉢が回って来たのか」

 「えへへ~ 前から訊いてみたかったんだもん」

照れたように笑う郁に、堂上は又新聞に視線を落としながら
言った。

 「そう言うお前は俺がプロポーズするまで、全然考えても
  無かったみたいだったな」

 「えー。何でー?」

郁の声は少しばかり不満げだ。

 「俺がプロポーズしたときのお前のニブさは、ただごとじゃ
  無かった」

確かにあのときの郁は、堂上の回りくどいプロポーズにかなりの
時間、固まったままだった。

反論できず、言葉に詰まる。

それでも何とか反撃の糸口を探す。

 「だっ、だって!それまで結婚の話なんか一度もしたこと
  無かったじゃない!」

 「お前と付き合いだしたとき、俺がいくつだったと思ってるんだ」

即座に返されて、再び言葉に詰まった。

30歳。当然 「結婚」 は視野に入っている年齢だ。

郁も今なら分かる。

 「部屋を借りたい」 と言って 「ごっこ遊び」 と言われた理由が。

旗色悪しと見て郁が質問を変えた。

 「じゃあさ、あたしと結婚に踏み切った "決め手" って
 何だったの?」

それを聞いた堂上の目がふっと遠くなった。

これからの人生。 一生、郁と共に生きたいと思ったのは...

堂上の脳裏に茨城県展での攻防戦の最中、館内に入れと命令
したときの郁の言葉が甦る。


 『 私は堂上教官の伝令ですから。 どんな光景も最後まで
  一緒に見ます 』


 「茨城でお前が俺の伝令だから最後まで同じものを見ると言って
  くれたとき、俺もお前と同じものを見ていたいと思った」

それは意識せずにこぼれ出た言葉だった。

 「でっ、でもそれって...まだ付き合い始める前の話じゃ...」

郁が恐る恐るつっかえながら言うと、堂上はあからさまに
「しまった!」 という顔をしてそっぽを向いた。

しばらく沈黙が下り、さすがに気まずくなった堂上がチラリと郁を
窺うと、郁は満面の笑顔で堂上を見ていた。

 「何、笑ってんだ」

堂上が郁をじろりと睨む。

 「だって、嬉しいんだもん」

 「...もう言わん」

珍しく拗ねたような言い様にくすりと笑いをもらした郁が、ふわりと
堂上に抱きついた。

そして耳元で囁く。

 「ありがとう」

ひとつため息をつくと、堂上は自分の肩に載せられている郁の
頭に手を伸ばした。

そして郁がまだ、ただの部下だったときと同じようにポンポンと
軽く叩く。

 「篤さん。たまにはこういうこと、言ってくれると嬉しいのにな」

精一杯、かわいこぶって言う郁に

 「本日のサービスは終了しました」

昔、聞いたようなセリフをしれっと言われて、郁は思わず吹き出した。

 「まあ、気が向いたらな」

 「それじゃあ、あたしからサービスのお礼です」

そう言うと、そっと堂上の頬に唇を触れさせた。

...教えてやらないけど、お前が俺の気を向かせるのは簡単だ。

自分から離れようとした郁を逃さず、腕の中に閉じ込めた堂上だった。


 ☆ 天然は最強である!という...(笑)
   
 
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コメント

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強いお酒ちょうだ~い!!気分です。

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